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矩形波(くけいは)と読みます【ファミコン風アレンジをしよう その1】

ファミコンの音

 ファミコン風アレンジで最も重要な要素、それはズバリ音色ですね!いわゆるピコピコ音と呼ばれるアレです。


Super Mario Bros. Soundtrack これです

 この音色はどうやって生成されているのか?それを説明していきましょう…

 

…と思ったのですが、そもそも俺はそんな詳しいところは知らないので。めっちゃわかりやすい記事を紹介するにとどめます。アレ?この企画意味ないんじゃね?

andy-hiroyuki.hatenablog.com

 俺がアレンジ始める時に読ませてもらった記事の一つです。わかりやすいのでみんなこれ読んでな。

 その上で俺なりにまとめたものを以下より記事にしたいと思います。

今回話すこと

 ・ファミコンは同時発声音数は4つだよ

 ・4つそれぞれのチャンネルに音色が振り分けられているよ

 

最大4音しか鳴らせない、それがファミコン

 ソフトによってはもう一音鳴らせるものもあるらしいのですが。ファミコンに内蔵されている音源チップ、2A03の仕様では一度に鳴らせる音は4音まで、という制約があります。感覚としては、単音しか鳴らせない楽器が4つあると捉えるとわかりやすいかも?内訳は以下のとおり。

 ・矩形波(くけいは)、あるいはパルス波とも

 所謂わかりやすいピコピコ音です。波形の形はこんな感じらしい↓

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 フリーVST「CHIP32」より引用

この波形の黒と白の比率(Duty比と呼びます)を変えることでサウンドに変化をもたらします。ファミコンではDuty比は1:11:31:73:1を選択することができます。上のサンプルはDuty比が1:1のものですが、例えば1:3のものはこちら。

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また1:7のものはこちら。

f:id:wauchangwau:20170702185735j:plain

ちなみにDuty比3:1の波形は1:3の波形を白黒ひっくり返したものになるので、音色的には同じとみなせます。

 ファミコンではこの矩形波を2音鳴らすことができます。

・擬似三角波

 上の矩形波に比べてまろやかな音色ですね。主にベースパートを担当することが多いです。ファミコンでは1音鳴らせます。

・ノイズ 

 ファミコンはわかりやすい音程を持たないノイズ発生装置を1つ有しています。これが実はとても優秀で、音の高さ、長さを調整することでサンプルのようにドラムフレーズを作ることができるのです!また効果音的な使い方もできるので、この音もファミコンならではの音色だと言えますね。

 

 以上をまとめると、ファミコンは音を出すパート(チャンネルと呼んだりします)が4つあり、

の計4つの音を出せるというわけです。

4音って意外に限られてるよね

 しかも一つはノイズだから、音程のある音は実質3音のみ。

 「Cメジャーのコードをバッキングに歌メロ入れて、後ろで小さくアルペジオも鳴らして、ドラムの他にパーカッションも入れて…」なんてアレンジ、できないんですよ。そもそも3和音ならしたらメロディ鳴らせるチャンネルがなくなるからね。

 そんな制約だらけのファミコン音楽の中で豊かな表現を可能にしたのは、楽曲のアレンジと同時に音色を扱う際の様々な工夫なのです。一体どういった工夫を凝らしてきたのでしょう?といったヒキを作って次回に続きます。