コード進行を知る その3.5:IIImはドミナントじゃないのか?
代理コードを作った時の話なんですけど
Vって転回したらIIImになんね?って思いません?俺は思います。
というのも、IはVImを代理コードとみなしてるんですけど、これは元々I6を転回させて得たものなんですよ(俺がそうやって導いてるのを読んだだけなんですけど)。わかりやすいようにKey=Cで説明すると、
C6 = ド ミ ソ ラ
Am7 = ラ ド ミ ソ
このC6を転回することでC6 ≒ Am7となり、構成音が近いので両者共にトニックとみなしていました。
じゃあ、V6を転回することで別のコードができるんじゃないか?なあイノッチ
こちらもKey=Cで書いてみましょう。
G6 = ソ シ レ ミ
= ミ ソ シ レ
= Em7
ほら!!!やっぱり!!!V6 = IIIm7じゃん!!!
つまりVはドミナントだからIIImもドミナントということです。いやちょっと待て。前回の議論ではIIImはトニックという結論を出したぞ。どういうことだ?
俺、よくわかってないです。
すんません。
理論の本を読む限り、IIImはトニックとして扱うことが多いみたいですが…
憶測でアレなんですけど、IIImをドミナントとはみなさない理由を考えてみました。
ドミナントコードの性質
ドミナントコードはトニックに行くことが多いコードであると説明しました。この「行くことが多い」というのは、その響きの性質上すこし不安定なものになるため、次にトニックが来ることで安心するというものが多いです。
じゃあなんでドミナントが不安定なのか?トニック基準で考えてみましょう。便宜上、トニック=C、ドミナント=Gとします。
トニックであるCの構成音は、
C = ド ミ ソ
です。これを、「安定するもの」と定義します。安定するものからほんの少しずれると、不安定なものになります。例えばドが半音下がった、
C' (=Em) = シ ミ ソ
だとか、ミが半音上がった
C'' (=Csus4) = ド ファ ソ
なんかは、少し不安定なものだと思うんです。この不安定なものは、安定したものに行きたがるという性質こそが、ドミナントコードの性質のキモだと思います。ここでドミナントコードGの構成音を見てみましょう。
G = ソ シ レ
となります。Cを基準として見比べると、シはドに行きたがり、レはミ、またはこちらもドに行きたがる格好となっています。
つまりトニック基準で考えると、ドミナントコードというのは不安定な要素を2つも持ったコードということになります。
IIImの構成音
IIIm、ここではEmとしましょう。こちらの構成音は
Em = ミ ソ シ
となります。これをドミナントとみなすには、不安要素が少々足りません。なんせ、トニックであるCと構成音が2つも被り、ドミナントのGの不安な音であるレを含んでいないのです。つまりどっちかというと、IIImはトニック寄りの響きであると考えられます。
トニックっぽい音、ドミナントっぽい音
ダイアトニックスケールの7音はきっと、この2つに分けることができるんじゃないかという大胆な説を立ててみます。
安定感の高い音をトニック音、不安な音をドミナント音とみなし、コードの構成音をこの2つに分類し、比率が高いほうがそのコードの特性を決める、というのどうでしょうか!?(ぶん投げ)
この説に基づき、勘で音の特性を分けてみましょう…
トニックっぽい音
ド ミ ソ ラ
ドミナントっぽい音
レ ファ シ
うーん、本当か?検証しようにもどうやっていいかわからんな…
とりあえず各コードの構成音を振り分けてみましょう
C(T) = ドミソ
Dm(SD) = レファラ
Em(T) = ミソシ
F(SD) = ファラド
G(D) = ソシレ
Am(T) = ラドミ
Bm(-5)(D) = シレファ
なんとなくですが、確かにトニックとドミナントで構成音が分かれている感じはしますね。じゃあサブドミナントってなんだよ!?これもよくわからん…
各コードをトニックっぽさとドミナントっぽさで並び変えてみましょう。構成音がどちらに偏ってるかでの判断です。
トニックっぽい
C
Am
----------
Em
F
----------
G
Dm
----------
Bm(-5)
ドミナントっぽい
うーん、最初の振り分け方に問題があるのでしょうか、サブドミナントのFとDmが微妙な立ち位置にいますね…それでこそのサブドミナントなのでしょうか?
いろいろごちゃごちゃしてきたので
宿題とします(俺の)。
多分音単位でトニックっぽいとかドミナントっぽいってのはあると思うので、どこかで調べてみようと思います。といったところで唐突に終わります。