コード進行を知る その1:ローマ数字で表す
コード進行とは
コードの進み方のことです。そのままですね。バンドスコアだとボーカルの譜面の上に書いてあったり、弾き語りの楽譜なら歌詞の上にあったりしますね。
世の中には幾多もの楽曲があり、その中でも幾多ものコード進行があります。そう、まさに無限にすら見えます。しかし、それはそう見えるだけなんです。
別にコードが有限なんだからそれの組み合わせは高々有限で抑えられるとかそういう話ではなくて、とりわけポピュラー音楽のコード進行ってのは王道パターンがいくつかあり、それをキーを変えて様々な楽曲に使っているということが多いんですね。
「J-POPのサビのコード進行なんてせいぜい3つくらいしかない」と言っている人もいた気がします。たしか。うろ覚えなので自信はありませんが、パターンってのはそれくらい決まってるんです。
(これはいわゆるJ-POP批判じゃなくて、その他ポピュラー音楽を見ても多分同じくらいのパターンしかないと思います。ポップスってのは耳馴染みのいい音楽だから、コード進行にもそういった普遍性があるんでしょうかね?わかりません)
今回はその王道パターンの前に、進行をKeyに関わらず把握できる道具を用意したいと思います。
コード進行をローマ数字で表す
これ、めっちゃ便利!!!!!!!!この考え方をもってギターとか触るのめっちゃ楽しい!!!!!!!!ので是非。
※注※
ローマ数字表記するといいながら、厳密にはここではアルファベットのアイ(I)とヴィー(V)を使って表記しています。Ⅰ、Ⅲ、Ⅵといったローマ数字は機種依存文字なので、もしかしたら読めないかも…と思ったからです。スマホとかから問題なく読めるようであれば今後ローマ数字表記にします。
※注終※
例えばバンド練習の時。
Key=Cでこんなコード進行を与えられたとします。
│C │Dm │G │Am │…
ギターのあなたはこの進行で練習しました。
すると後日、ボーカルが「このキーだと歌いにくいからキーをFに変えるわ」とか言いだしました。面倒ですね~、1から覚えなおしですね~
「Key=CのときのDmをKey=Fに転調するときはDmの構成音のレがソに対応してファは何になって…」みたいな変換を全コード分やらなくてはなりません。ウワァ大変だ
あるいはカポを5フレットに付けてやるか?コード主体ならそれでもいいかもしれないけど開放弦使うリフとかあったらもうお手上げですわ。どうしましょう?
そんなときに、最初のコード進行をローマ数字で表してしまいましょう!どういうことかというと。例えばKey=Cのダイアトニックコードはこちら。
C Dm Em F G Am Bdim
Cから順にこちらのルート部分をローマ数字で置き換えると、
I IIm IIIm IV V VIm VIIdim
こういった列を生みます。
こうすることで、Key=CのときのGは何番目のコードか、ということを把握できるのです。
ほんで、メジャーキーであればこの列のメジャーとマイナーの位置ってのは変わらないので、Key=Fにしたって同じ列が使えます。
これを利用して冒頭の例に対応すると、
1:Key=Cでのコード進行を得る
│C │Dm │G │Am │
2:Key=Cのダイアトニックコードを用意しておく
C Dm Em F G Am Bdim
3:2を元に1の進行をローマ数字表記に変換する
│I │IIm │V │VIm │
4:Key=Fのダイアトニックコードを用意しておく
F Gm Am B♭ C Dm Em
5:4を元に3の進行をアルファベット表記に戻す
│F │Gm │C │Dm │
このようにして、楽曲のキーを変えても対応できるようになるわけですよ!
つまりは上記の例の3の進行で覚えれば、どんなキーが来ても大乗仏教ってことです。
この方法を身につけることで、楽曲のサビを聞いたときに「あっ、I,IIm,V,VImの進行だな」と思えるようになります。マジです。この感覚を高めることで耳コピのスピードが飛躍的にあがります!それについては次回。