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耳コピを早くするための理解 その4の補足:スケール、平行調について

スケール構成音では、C=Am!

早速誤解を生む書き始めとなってしまいましたが。

あるキー(調)をひとつ設定し、そのキーを主調と呼んだりします。主張に対して様々なキーが生まれますこれを関係調と言います。言葉だけ説明するので、流し読みしてください。

といったものがありますね。今回説明するのは平行調となります。

 

 

構成音を共有した、トニックの違うキー

それが平行調です。よくわからないので例を挙げます。例えばKey=Cを主調とします。Key=Cの構成音を鍵盤上で表すと以下のようになります。

 

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青く塗っている部分が構成音になります。オクターブ上下も含むので、簡単に言うとピアノの白鍵全部がKey=Cの構成音になります。

続いてこれの平行調を探したいのですが、答えから言うと『メジャーキーのトニックから6度上をトニックとしたマイナーキー』平行調となります。マイナースケールの構成からみると自明なのですが、説明はめんどくさいです。ひとまず、Key=Amの構成音を見てみましょう。

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赤く塗っている部分が構成音になります。オクターブ上下も含むので、簡単に言うとピアノの白鍵全部がKey=Amの構成音になります。

 

アッKey=Cの構成音と同じだ!!!!!

ってなりますよね?なります。

 

つまり、Key=CとKey=Amは互いに平行調という関係を持ち、構成する音が同じであるということが言えます。これはその他すべてのキーに言えるので、

全メジャーキーには同じ構成音をもつマイナーキーがただ1つ存在する

ということがわかります。同様に、

全マイナーキーには同じ構成音をメジャーキーがただ一つ存在する

となります。これが平行調です。

 

例:「Eagle Fly Free」Helloween

 

www.youtube.com

ドイツのパワーメタルの雄、Helloweenの「Eagle Fly Free」という曲を見ていきましょう。この曲はイントロやギターソロなどはKey=Emなのですが、歌メロはKey=DmとKey=Fを交互に繰り返しています。序盤を抜き出すと

0:16~ Aメロ、Key=Dm

0:46~ Bメロ、Key=Dm

1:00~ サビ、Key=F

となっています。実はこのDmとFは平行調の関係にあるので、曲中で転調しても構成音は同じとなっております。

つまり、同じ構成音を持ったまま「少しダークなカッコよさのあるマイナーキー」と「明るい元気のあるメジャーキー」を使うことができる、ということですね~

なので耳コピの際は「あれ、この曲はKey=Dmなのか?Fなのか?」と迷うことがあると思いますが、明るい暗い、楽しい強い、とかそんな感じで断定することが大事だと思われます。

 

対応早見

メジャーキーの場合、3度下(あるいは6度上)のマイナーキーが平行調になります。

Key=CならAm,Key=FならDm…のように。

マイナーキーの場合、逆に3度上(あるいは6度下)のメジャーキーが並行長になります。

Key=AmならC,Key=EmならG…のように。

 

この知識はプレイ自体にそこまで影響を与えませんが、スケールというものを理解するときに少し役に立つんじゃないかなと思います。あと耳コピのときとか。

 

耳コピを早くするための理解 その1:音程と度数 - 俺なりの音楽理論

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