耳コピを早くするための理解 その4:ダイアトニックスケール
スケールとは
音階のことです。音階とは、音を高さ順に並べたものです。
ドレミファソラシドっていいますよね?あれはスケールの一つです。Cメジャースケールと言ったり、Cメジャーのダイアトニックスケールと言ったり。またCアイオニアンスケールとか言うこともありますがこれはまだいいです(俺が説明できる自信がないので)。
今回で話の題材になるのは、ダイアトニックスケールというものになります。
一曲でよく使われる音、それがダイアトニックスケール
一般に1つの曲にはメインとなるキー(調)が1つ設定されています。(勿論転調したり他のキーと行ったり来たりする曲もありますが、それはそれで。今回は1つのキーの曲の話をします。)
キーは全24種類。A〜G♯までの12音を主音(トニックとか言います)とし、それのメジャー(長調)とマイナー(短調)があるので2倍の24種類ですね。
(例 Cメジャー、F♯マイナー などと言ったりします。コードの時にも触れますが、省略形で書く時は
Cメジャー →C
F♯マイナー → F♯m
などと、メジャーは表記を省略、マイナーは小文字のmを書いたりします。)
曲にキーが設定されると、その曲で使いやすい7つの音が生まれます。これをダイアトニックスケールと呼びます。同時に、この7音によるダイアトニックスケールがそのキーを作ると言ってもいいです。
つまり、A〜G♯までの12音のうち、一曲中でよく使われるのは7つだけなのです!!勿論例外はめっちゃありますが、12音全部使うような曲はそうそうないだろうし、スケールから外れた音を使うのも一瞬ってパターンが多いかと思います。
従って、コピーする曲のキーを知ることで、そのキーのダイアトニックスケールを知ることができ、耳コピの難易度が7/12位に減る!便利ですね!
ダイアトニックスケールを知ろう
しかし!曲のキーがわからないとお話にならないですね。それを知るために、ダイアトニックスケールについて掘り下げます。
ダイアトニックスケールの並び方は、主音に対して2種類あり、それぞれ長調と短調を指します。説明するために、全音と半音について少し説明します。
全音と半音というのは、隣り合った音の距離のようなものです。ドとレの間は全音で、ドとど♯の間は半音、みたいな。
鍵盤上で見るとわかりやすいです。
白の鍵盤(白鍵)同士の間に黒い鍵盤(黒鍵)があるとき、その白鍵同士は全音です。黒鍵を挟まないとき、半音です。
ギターでいうと、1フレットと2フレット間は半音、1フレットと3フレット間は全音です。(1フレットと4フレット間を1音半と言ったりもします。)話をダイアトニックスケールに戻します。
ダイアトニックスケールは7音で構成されており、全24種類の音階があると言いました。しかし実際にはスケールのはじめの音になる主音が12種類あり、長調短調の違いで2倍になっているだけなので、2つだけ覚えればいいです。
CメジャーとAマイナーです
Cメジャーのダイアトニックスケールから。
C、つまりドから始まる音階になりますが、いわゆるドレミファソラシのこととなります。それぞれの音の間が、
ド 全音 レ 全音 ミ 半音 ファ 全音 ソ 全音 ラ 全音 シ 半音 ド
となっております。間だけをとると、
全全半全全全半
となります。メジャーキーのダイアトニックスケールは、主音が違うだけで全てこの並びとなっております。
Aマイナーのダイアトニックスケールは、
A、つまりラから始まり、ラシドレミファソという音階になります。音の間は、
ラ 全音 シ 半音 ド 全音 レ 全音 ミ 半音 ファ 全音 ソ 全音
となっております。間だけをとると、
全半全全半全全
となります。メジャーと同様、マイナーキーのダイアトニックスケールも、主音が違うだけで同じ音の並びとなります。
先程ギターでの例を出しました。上の全音半音の規則に従ってフレットを進むことで、メジャーキー、マイナーキーのダイアトニックスケールを構成することができます。
ギターの5弦3Fがドなので、そこから規則に従って音を並べるとこのようになります。これが5弦上のCメジャーのダイアトニックスケールになります。
また、この要領で各弦ごとに音を並べたものがこちらです。音名は省略しました。黒丸がルートであるCです。
キーがCメジャーの曲だと、おおよそこの音だけが使われている、ということです。
この曲のキーは何?
曲にはキーがあります。キーは24種類。12の主音と、長調か短調か。キーを知ることでダイアトニックスケールがわかり、その曲で主に使われている音がわかります。じゃあこの曲のキーは何?
それを知るために、サビのメロディを耳コピしましょう!できる範囲で構わないです。そんで、そのメロディ内で使われてる音を書き出します。
先程のダイアトニックスケールの音の並びに従うことで、キーをある程度絞ることができます。例↓
耳コピを早くするための理解 その4の例「紅」X JAPAN - 俺なりの音楽理論
例外もありますが、サビの最後の音がそのキーの主音というパターンも多いので、それをアテにするのもいいですね。
明るいと長調で、そうでもないと短調です。クソみたいな理論ですね〜。しかしクソなのは俺ですが、大体これで大丈夫です。
このように、キーを知ることができたらダイアトニックスケールがわかり、耳コピするにしてもどの辺りを弾けばいいかの検討がつきます!
その為にも、いろんな主音から始めるダイアトニックスケールの運指練習とかすると耳コピにも役に立つと思います。
次回はダイアトニックスケールに従って用いられる、ダイアトニックコードについて書きます。
耳コピを早くするための理解 その1:音程と度数 - 俺なりの音楽理論
耳コピを早くするための理解 その2:和音(コード) - 俺なりの音楽理論
耳コピを早くするための理解 その3:コードの構成音 - 俺なりの音楽理論
耳コピを早くするための理解 その4の例「紅」X JAPAN - 俺なりの音楽理論